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クライアントの社長がWordPressを触るようになって変わったこと

      2017/11/17

10年以上一緒にお仕事させていただいている社長さんがいまして。

元々旅行業界にいた方で、ゴリゴリの体育会系営業マンタイプ。現在はデジタル領域のプロモーション支援をされています。

そんな彼がここ1,2年でWordpressを触ったり、カスタマイズをされていまして、
最初はビックリ半分、心配半分でしたが、今やちょっとした修正や設定なら自分で完結。

僕も最初はWordpressについて知らないよりは知っててくれるほうが、お客さん的にもこの会社さん的にもいいかなと思っていたのですが、意外と良くないことも増えてきました。

そんなこんなで、その会社がどう変わったかをご紹介したいと思います。

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よかったこと

企画段階でのやりとりがスムーズになった

ちいさな会社なので、企画書は社長さんが自分で作るのですが、
これまではWordpressどころか、ウェブ自体の仕組みから僕が説明しながら一緒に進めていました。

そもそもウェブの人じゃないので、いったいどんなことができるのか、何ができないのか、といったところを僕がフォローしながら作っていたのですが、
Wordpressを触られるようになって、ある程度ウェブがどんな風に動いているのかが分かってきたそうです。
それで、企画段階での提案の幅も広がったようですね。

コミュニケーションコストが下がった

制作時、納品時などに、先方から入る質問は全て社長が中継して僕のところに来ていました。
また、それを単に説明しても、社長さんがお客さんに説明できないので、肝心なところはメールで文章にまとめて補足したりもしていました。

が、Wordpressを触られるようになってからは、簡単な質問程度なら即答されますし、自分で調整してくれたりもして、社長さんも僕もコミュニケーション量がいい意味で下がりました。

技術的な話ができるようになった

当然ですが、具体的に技術的な話ができると、お客さんの信頼にもつながります。
これまでは打ち合わせの時など毎回僕の顔を見て、「どうかな?」と伺われていましたが、いまではある程度の技術話であればサクサクとやりとりされています。
お客さんも感心です。

良くなかったこと

提案内容の質が落ちることが増えた

ウェブの仕組みを知ってしまったがために、その仕組みに縛られる現象です。
これまでは社長さん、良い意味で「普通ウェブではやらないようなこと」をどんどん出してこられましたが、

企画書にまとめるアイデアが徐々に「ウェブだけでできそうなこと」に限定されてしまって、ありきたりなものになってしまったり、
新しい技術を使うことや、作ること自体がメインになったりするようになりました。
そのため、そもそもの改善策とかけ離れてしまうことがたびたび起こるようになりました。

受託案件のクオリティが落ちることが増えた

小規模なWordpress案件であれば、社長さんがテンプレートを元にサイトを作って納品されるようになりました。
サイト構成やデザインなど、そもそもの部分の知見は無いのですが、そこはさすがにWordpress。CMSとしての機能としては満たした「ウェブサイト的なもの」はできあがるので、それをもって納品物とされてしまうこともしばしば。
当然、構成やデザインなどはプロの仕事ではありません。

それでも、困ったときやカスタマイズなど、部分的なところだけを僕に外注されるという流れが増えました。

スケジュールが不安定になった

基本的には社長さんが自分で制作を進行されるので、設計やスケジュール管理などの、ディレクション工程がありません。
そのため進行管理や、いつ何がどこまでできるかは社長の作業進捗に左右されることになり、僕がカスタマイズや部分的な制作を頼まれるにしても、スケジュールが見えず、納品直前にヘルプ依頼が来たりもするようになりました。

攻め、の動きが無くなった

僕としては、実はこれが一番良くないのではないかと思うのですが、
会社を立ち上げられた当初は、自社でCMSサービスを作ったり、ウェブアルバムのツールを開発したりと、積極的に自社サービスや各クリエイターの方と連携されていました。

それも、自分が旅行業界で生きてこられた中で考えた「こんなのあったらいいな」という発想に基づいていて、
ウェブ屋にはなかなか思いつかないようなものもいくつかありました。

それがWordpressを触るようになり、小規模な案件は自分で納品されるようになりましたが・・・
それはつまり、作業期間の間は新しいことができない、ということです。

よくそれ系の書籍でも見かけますが、経営者は人に投げられる仕事はどんどん投げて、
本当に自分がやるべき仕事に集中する方がいい、と思うのです。

一番いい形とは?

以上、「クライアントの社長さんがWordpressを触るようになって変わったこと」を挙げてみました。
10年以上お付き合いさせていただき、はたから見せていただいて、その会社さんにとってのメリットもデメリットも見えました。

ではどうするのがいいか?ということですが、
やはり僕としてはこのタイミングで再度、Wordpressを触るのをやめるのがいいのではないかと思います。
(趣味や自己のためにやるのは別)

WEBディレクターでも、デザイナーやプログラマ上がりの人の方が、具体的な話もできて良いことが多いのですが、
かといって、ディレクターが手を動かし始めてしまうと、本末転倒です。

WordPressなどの具体的なところに触れた知見・技術を持ったうえで、
自分の強みである領域に特化し、人に投げられる部分は投げまくることが望ましいかなと、思います。

実際、僕自身も制作会社の役員をさせてもらっていたりしますが、
往々にして予算が少ないからと自分たちで手を動かし始めてしまうと、会社としての売上は落ちます。

やはり目先の利幅より、将来への仕組み作りですね。

偉そうに語ってしまいましたが、そんなことを思いました。

※写真はイメージです

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